日本語
  • Sponsors BannerWorld Athletics Partner
  • Sponsors BannerWorld Athletics Partner
  • Sponsors BannerWorld Athletics Partner
  • Sponsors BannerWorld Athletics Partner
  • Sponsors BannerWorld Athletics Partner
  • Sponsors BannerWorld Athletics Media Partner
  • Sponsors BannerCity of World Championships 25
  • Sponsors BannerWorld Athletics Supporter
  • Sponsors BannerWorld Athletics Supporter
  • Sponsors BannerWorld Athletics Supporter
  • Sponsors BannerWorld Athletics Supplier
  • Sponsors BannerWorld Athletics Supplier
  • Sponsors BannerWorld Athletics Supplier
  • Sponsors BannerWorld Athletics Supplier
World Athletics+

Report19 Sep 2025


Day7 レポート:北口榛花は無念の予選敗退。男子200mはライルズが金!

FacebookTwitterEmail

WCH25 Day7 Report

東京2025世界陸上の7日目が、2025年9月19日に行われた。

この大会を通じて、チームジャパンにとっては最も試練の日となったかもしれない。やり投の前回女王、パリオリンピック金メダリストの北口榛花が登場したにもかかわらず――。

予選1組のトップバッターとして国立のピットに立った北口に、満員に埋まったスタンドから大歓声が送られる。日本のエースに寄せられる大きな期待の表れ。北口はそれに応えるべく臨んだが、6月に負った右肘のケガから8月後半に復帰し、この大会に間に合わせた経緯がある。

1投目は60m31。予選通過標準記録の62m50は超えられなかったが、ホッとした表情を浮かべる。この時点では全体の4番目だったが、2投目が60m38と思うように伸びず、6位に順位を落とした。そして、最終投てきが58m80にとどまり、A組8位。B組の結果待ちとなった。だが、この時点で予選敗退を覚悟した北口は、涙をこらえきれない。B組では6人が北口の記録を上回り、予選通過ラインの12番目の記録は60m98。全体の14位で、19年ドーハ大会以来となる予選敗退が決まった。

「春先からケガがついたり、精神的にも苦しい部分がたくさんありました」と北口は話すように、紆余曲折のシーズンを過ごしてきた。だが、「そのたびに今年は東京2025世界陸上があるから練習に戻ろうという気持ちになれました」と言う。心の支えとなっていたこの大会で、「(観客が)いっぱいの競技場が見られてすごくうれしかったです」。だからこそ、自身の結果が伴わなかったことに悔しさがあふれた。

とはいえ、今回の結果で北口がこれまで築き上げた輝かしいキャリアが、色褪せることはない。「決勝に残れなかったからといって人生が終わりだとは思っていません。ちょっと長い休みは必要かも知れませんが、強くなってちゃんと戻ってきたい」。北口はそう前を向き、言葉に強い思いを込めた。

女子やり投は、北口と同じA組に出場した上田百寧が2投目に60m49をマーク。北口を上回る7位、予選全体の13位に入ったが、予選突破の12位にはあと49cm届かなかった。B組に出場した武本紗栄は55m11で15位、総合では30位だった。男子5000m予選の1組に森凪也が出場。残り2周まで先頭集団に食らいつき、離されてからも粘りの走りを見せる。15着ながら世界陸上日本人最高タイムの13分29秒44をマークした。

7日目は5種目の決勝と、女子七種競技前半が行われ、いずれも好記録、好勝負に沸いた。

なかでも最も国立競技場を熱狂させたのが、男子200mのノア・ライルズ(アメリカ)だろう。準決勝突破ラインが19秒98と、史上初めて20秒を切る空前のハイレベルのなか、直線に入って力強くライバルを突き放す。19秒52(±0)で制し、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)に並ぶ史上2人目の4連覇を達成。すっかりおなじみとなった『かめはめ波』を、その発祥の地である日本でついに披露し、勝利の余韻に浸った。ケネス・ベドナレク(アメリカ)が世界歴代9位の自己記録に0.01秒と迫る19秒58で22年オレゴン大会、パリオリンピックに続く銀メダル。21歳の新鋭ブライアン・レベル(ジャマイカ)が自己新の19秒64で銅メダルを手にし、パリオリンピック覇者のレツィレ・テボゴ(ボツワナ)は19秒65で4位とメダルを逃した。

女子200mはメリッサ・ジェファーソン(アメリカ)がトップでコーナーを駆け抜けると、直線に入って3連覇が懸かったシェリカ・ジャクソン(ジャマイカ)らを圧倒。世界歴代8位の21秒68(-0.1)で、2013年モスクワ大会のシェリーアン・フレーザープライス(ジャマイカ)以来、12年ぶり史上4人目のスプリント2冠に輝いた。22秒14でエーミー・ハント(イギリス)が2位に食い込み、ジャクソンは22秒18で3位にとどまった。

男子400mハードルはライ・ベンジャミン(アメリカ)が今季ベストの46秒52で初優勝、パリオリンピックに続く世界一の座に就いた。序盤から超前半型のカルステン・ワーホルム(ノルウェー)とほぼ同時にハードルを越え、5台目あたりからやや前に出る。最終ハードルで振り上げ脚をぶつけてややバランスを崩したものの、そのまま逃げ切った。レース後、ハードルを倒したことで他者を妨害したとして一度は失格を宣告されたが、ベンジャミン側の抗議が認められ、着順通りの結果となった。2019年ドーハ大会から2大会連続で銀、前回の銅を経て、世界陸上の金メダルをついにつかんだ。2位は46秒84でアリソン・ドスサントス(ブラジル)、3位は47秒06でアブデルラハマン・サンバ(カタール)。4年前の東京オリンピック、同じ国立競技場で45秒94の驚異的世界新記録を樹立したワーホルムは47秒58で5位にとどまった。

女子400mハードルはフェムケ・ボル(オランダ)が今季世界最高の51秒54で2連覇を達成した。前日は、この種目でオリンピック2連覇、世界記録(50秒37)も持つシドニー・マクラフリンレブロニ(アメリカ)が、400mを世界歴代2位の47秒78で制覇。ライバルの激走に刺激を受けたのか、ボルも世界歴代2位の50秒95を持つ実力者として、その存在を大いにアピールした。ジャスミン・ジョーンズ(アメリカ)が世界歴代5位の自己ベストを0.21秒塗り替える52秒08で2位、エマ・ザプレタロバ(スロバキア)が自国新の53秒00で3位に入った。

男子三段跳は最終6回目に劇的な展開が待っていた。21年東京オリンピック王者のペドロ・ピチャルド(ポルトガル)が2回目、3回目と17m55をジャンプしてトップに立つ。そのまま逃げ切るかと思われたが、6回目に前々回4位のアンドレア・ダラバレ(イタリア)が自己ベストを29㎝も更新する17m64(+1.5)で逆転した。その土壇場で、意地を見せたのが最終跳躍者のピチャルド。今季世界最高の17m91(+0.5)で再逆転し、2大会ぶりの金メダルを手にした。2位のダラバレに続き、ラサロ・マルティネス(キューバ)が17m49(±0)で3位に入った。

女子七種競技初日終了時点でトップはアナ・ホール(アメリカ)で4154点。6月に世界歴代2位タイの自己ベスト7032点をマークした時とほぼ同じペースで折り返した。ケイト・オコナー(アイルランド)が3906点で2位、2連覇を狙うカタリナ・ジョンソン・トンプソン(イギリス)が3893点で3位につけている。