Japan Team Visits Tokyo Governor (© Tokyo Metropolitan Government)
東京2025世界陸上の閉幕から5日経った9月26日、日本代表選手団が小池百合子東京都知事を表敬訪問した。東京2025世界陸上財団・尾縣貢会長をはじめ、女子20km競歩銅メダル・藤井菜々子、男子400m6位入賞・中島佑気ジョセフ、男子20km競歩7位入賞・吉川絢斗、女子マラソン7位入賞・小林香菜、男子走高跳8位入賞・赤松諒一、混合4×400mリレー8位入賞・吉津拓歩らが東京都庁を訪れたのだ。
最初に尾縣会長と日本陸上競技連盟・山崎一彦強化委員長があいさつをした。
尾縣会長「連日フルスタジアム、アスリートたちは多くの声援を受け、多くの発信をしたとともに、勇気や希望をアスリート自体が感じてくれたと思います。この大会のミッションのひとつに多くの人に夢を届けるということがありました。おそらく選手たちの躍動に多くの人たちが感動や夢を感じていただいた。逆にアスリートたちにとって一生心に残る大会になったのではと思います」
山崎強化委員長「小池知事には2016年のダイヤモンドアスリートに出席いただき、陸上の選手たちに激励をいただきました。その時は『東京オリンピック』に向けての強化プロジェクトでしたが、その後も『東京2025世界陸上』を含めて長く陸上競技を応援くださりました。その結果、多くの観客が来てくださり、その応援の力が私たちの大きな力となり、過去入賞者の最多タイという成果が出たと思います」
続いて、6人の選手たちが『東京2025世界陸上』の感想や今後の目標を語った。
吉津「1日目の最初のトラック競技で日本新で8位入賞することができて、満員の国立で走ることができて本当にうれしく思います。今回初めて決勝に進出したので、今後男女混合マイルリレーは決勝が進むことが求められると思うので、しっかり応えられるようがんばっていきたいと思います」
赤松「今回こうして入賞の報告ができることを大変うれしく、また光栄に思います。今回2m24の8位入賞をうれしく思っていますが、当初の目標はメダル獲得を掲げていたので、悔しい思いが残る一戦となりました。国立で満員の大歓声の中、自分の跳躍ができて、思い出に残った大会になりました。来年は地元名古屋で『アジア大会』が開催されますので、そこでの活躍に向けてトレーニングに励んでいければと思います」
左から、吉津拓歩選手、小林香菜選手、藤井菜々子選手、中島佑気ジョセフ選手、吉川絢斗選手、赤松諒一選手 提供:東京都
小林「私は代表に選んでいただいた時から『まさか自分が』という信じられない気持ちで、当日まで緊張でいっぱいでしたが、沿道でたくさんの方々に応援いただき、苦しい30km過ぎからも自然と足が動くようにゴールまで駆け抜けることができました。今回の入賞で『ロサンゼルスオリンピック』の選考会であるMGCの出場権を得ることができたので、そこへ向かって丁寧にに自分の弱点と向き合って強化していきたいと思います。みなさんに応援してもらえる選手になりたいと思いますので、よろしくお願いします」
吉川「このたび『世界陸上』で7位入賞することができました。私自身メダルを目標にしていたので、悔しさもあるのですが、多くの応援の中7位というひとつの成果を上げられたことをうれしく思います。沿道の応援が今までにない人数に来ていただき、本当に力になって歩きを進めることができました。今後『ロサンゼルスオリンピック』を目指してさらなる力を付けてがんばっていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします」
中島佑気ジョセフ選手 提供:東京都
中島「今大会では高野進氏以来の34年ぶりとなる男子400m決勝進出、また日本新記録更新と決勝での日本人最高位の6位入賞することができ、非常に光栄に思います。生まれ育った東京の土地でたくさんの方の歓声に包まれて、決勝の舞台を走れたこと、その刹那刹那は本当に幸せな時間を過ごせたと思います。このような最高の大会を実現していただいすべてのみなさんに感謝申し上げます。今後『北京世界陸上』『ロサンゼルスオリンピック』と続きますので、そこでのメダル獲得、また多くの方に勇気を与えられる走りをしていきたいと思いますので、今後とも応援よろしくお願いします」
藤井「自国開催の『世界陸上』で銅メダルを獲得することができ、大変うれしく思います。今後はメダルの常連になれるよう努力を重ねていきたいと思います。本日はありがとうございます」
藤井菜々子選手 提供:東京都
最後に小池知事が選手たちを労った。
「選手のみなさん、このたびの『世界陸上』では大変な活躍、本当にみんなに希望、夢を与えてくれました、お疲れ様でした。そしてご苦労様でした。いろいろな準備を一緒に積み重ねてこられた尾縣会長、武市(敬)事務総長、満員の国立に足を運んでいただいたみなさん、多くの声援を送っていただいたみなさん、ボランティアで支えてくださったみなさんに心から感謝したいと思います。山崎委員長も選手たちが高い志を持続させることに努めていただき、このような結果につながったと思います。
(ワールドアスレティックス・セバスチャン・)コー会長とともにこどもたちに夢を届けようとバトンの受け渡しの練習を実際のグラウンドでやったり、いろんな思い出を刻んだ『世界陸上』だったと思います。台風が来ないよう、雨が降らないように、少し温度が下がり湿気も落ち着くように、毎日祈り続けました。最後祈りが切れて、雨が降りましたが、9日間いい環境のもと、いいパフォーマンスを繰り広げていただけたのではと思っています。
東京も11月『デフリンピック』が控えていますが、夢を与え、希望を与え、健康につなげていく、素晴らしいテーマを『世界陸上』で実現してくれたこと、そして今日直接報告いただいたことに感謝を申し上げたいと思います。これからも素晴らしい記憶に、そして記録に挑戦していただきたく思います。今日は本当にありがとうございます。そしておめでとうございます」
国立競技場で9月13日~21日・合計14セッションにわたって行われた『東京2025世界陸上』には総入場者数61万9288人もの大観衆が集った。地鳴りのような大歓声を受けた日本勢は二つのメダル、最多タイとなる入賞11回、日本新記録達成4回をマークしたのだった。
日本代表選手団 提供:東京都
記事提供:ニュース チケットぴあ