World Athletics Championships Tokyo 25 ambassadors Christian Taylor and Sally Pearson
2025年9月に東京で開催される、東京2025世界陸上競技選手権大会(WCH Tokyo 25)に向け、ワールドアスレティックスはこのたび、陸上界を代表するレジェンド、サリー・ピアソン氏(オーストラリア)とクリスチャン・テイラー氏(米国)を公式アンバサダーとして任命したことを発表しました。
世界陸上で合わせて6つの金メダルを獲得している両氏は、今年9月13日から21日までの9日間にわたり開催される本大会を現地で見守り、世界の舞台で輝きを放つ現役アスリートたちの活躍にエールを送ります。
サリー・ピアソン氏、東京の舞台へふたたび
ピアソン氏は、2007年の大阪大会にて100メートルおよび100メートルハードルに出場し、それぞれ準決勝へ進出。個人種目での世界陸上デビューを果たしました。それに先立つ2003年、当時まだ16歳だった彼女は、パリ大会でオーストラリア代表の4×100メートルリレーのメンバーとして初めてシニア世界陸上の舞台に立っています。
以降、世界のトップスプリンターとして実績を重ね、2011年のテグ大会と2017年のロンドン大会では100メートルハードルで金メダルを獲得。2013年モスクワ大会では銀メダルを、またオリンピックでは2008年北京大会で銀、2012年ロンドン大会で金メダルを手にしています。
特にテグ大会で記録した12秒28は、当時の女子100メートルハードル世界歴代ランキングで4位にランクインする快挙でした。さらに室内競技でも実績を残し、2012年には60メートルハードルで世界王者に輝き、2014年には同種目で銀メダルを獲得しています。
ピアソン氏はアンバサダー就任にあたり、次のように語っています。
「16歳のとき、パリ大会で初めて世界陸上に出場した瞬間を、今でもはっきりと覚えています。8万人の観客を前にリレーのアンカーを務めたあの時、『私はこの道で生きていくんだ』と決心しました。
その後、夢は現実となり、世界陸上には6回出場することができました。世界の頂点を目指す舞台で、最高のパフォーマンスを発揮できること――それはアスリートにとって何よりの喜びであり、夢そのものです。
今回、アンバサダーとして選んでいただいたことは大変名誉であり、誇りに思います。9月に東京で皆さんとお会いできることを、心から楽しみにしています。」
クリスチャン・テイラー氏、思い出の地・東京でエール
テイラー氏は、2007年にチェコ・オストラバで開催されたU18世界陸上競技選手権大会にて、三段跳で金メダル、走幅跳で銅メダルを獲得し、早くから注目を集めました。
2011年、テグ大会でのシニア世界陸上初出場では、見事三段跳で金メダルを獲得。その後も2015年北京、2017年ロンドン、2019年ドーハと連覇を重ね、同種目で世界陸上史上最多となる4度の優勝を果たしています。また、オリンピックでも2012年ロンドン、2016年リオで金メダルを獲得するなど、まさに近代陸上界の三段跳びを象徴する存在です。
2015年の北京大会で記録した18.21メートルは、三段跳びの世界歴代2位。これは、1995年にジョナサン・エドワーズ氏が世界陸上で記録した世界記録(18.29メートル)にわずか8センチと迫る歴史的な跳躍でした。
今回のアンバサダー就任にあたり、テイラー氏は次のように語っています。
「東京は、私にとって世界で一番好きな都市です。そんな場所で開催される世界陸上のアンバサダーに任命されたことを、心から光栄に感じています。
ワールドアスレティックスのアンバサダーとして、私はランウェイ、投てきサークル、トラックで繰り広げられる仲間たちの素晴らしい競技を、間近で応援し見届けるという、非常に名誉ある役割を担えることになりました。
中でも、私にとって特別な思い出は、2011年に世界陸上に初出場し、初めて金メダルを獲得したあの瞬間です。あれが、私の競技人生を大きく変えるきっかけになりました。
今度はそのポジティブなエネルギーを、後輩たちに伝えていきたい。選手たちが最高のパフォーマンスを発揮できるよう、皆さんと一緒に心から応援していきたいと思います。」
陸上界の伝説であるピアソン氏とテイラー氏の存在は、大会を一層華やかに彩り、世界中のファンの期待を高めています。
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