Sumire Hata, Women’s long jump Japanese record holder (© Kiyoshi Sakamoto)
陸上競技・秦澄美鈴 | 走幅跳で17年ぶり日本記録を更新。未知の領域「7m超え」目指し、己の限界に挑戦する
オリジナル掲載日:2023.12.08
2023年7月14日、日本陸上競技界の歴史が動いた。タイで開催されたアジア陸上競技選手権大会の女子走幅跳に出場した秦澄美鈴選手が、6m97cmの日本新記録を樹立。実に17年ぶりとなる快挙を成し遂げました。日本女子としては未知の領域となる「7m超え」を目指す秦選手は、走幅跳への転向が社会人になってからという異色の経歴の持ち主でもあります。そんなジャンパーに、記録への向き合い方や東京2025世界陸上にかける思いを伺いました。
秦 澄美鈴(はた・すみれ)
1996年大阪府生まれ。女子走幅跳 日本記録保持者(6m97㎝)。
高校から始めた陸上競技で、短距離、走高跳を経て、社会人になってから現在もメインに取り組んでいる走幅跳へ。武庫川女子大学卒業後、2019年4月よりシバタ工業株式会社に所属。2019年、日本陸上競技選手権大会での初優勝を皮切りに日本女子走幅跳界をリードする存在へ。2023年7月のアジア陸上競技選手権大会で日本記録を17年ぶりに更新。
走高跳に憧れたきっかけは小栗旬さん
――陸上を始めたきっかけを教えてください。
幼少期から走るのが得意で、運動会では常に1番でした。小学生のときは習い事として水泳をやっていて、中学校には陸上部がなかったので、バスケットボール部に入って、高校でも続けようかなとも考えました。ただ自分の力がどれくらいなのか試してみたかったこともあり、陸上を始めたという感じです。
――陸上を始めたときはスプリンターで、そこから走高跳に転向しました。興味を持ったきっかけは何だったのですか?
中学生のときに見たテレビドラマで、走高跳をやっていた小栗旬さんがかっこよくて、ずっと憧れていたんですね(注:『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』)。陸上部に入ってからもやってみたかったのですが、走りを期待されていたし、顧問の先生にもなかなか言えませんでした。でも思い切って「やってみたい」と言ったら、すんなり「やってみたら」と言ってもらえたので、走高跳を始めました(笑)。
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